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御影石と中世の流通

御影石と中世の流通  石材識別と石造物の形態・分布



市村高男編  7,000円(税別)
A5判・280頁 ISBN978-4-86215-119-3


六甲山周辺で産出される花崗岩のブランド品「御影石(みかげいし)」製の石造物が四国・九州、種子島にまで分布するのはなぜか? 文理協働による学際研究の成果を収録した本書によって、その歴史的な背景が初めて解き明かされる。


主な目次


総論 中世西日本における御影石製石造物の分布と流通経路……市村高男

  第Ⅰ部 花崗岩の石材識別をめぐって
石材識別の限界と可能性…………………………………朽津信明(東京文化財研究所保存修復科学センター)
花崗岩の識別と帯磁率による産地同定…………………先山 徹(兵庫県立大学准教授)
六甲花崗岩の石切場と石質………………………………遠藤 亮(丸亀市文化財保護協会会長)
愛媛県における花崗岩石造物の概要……………………黒川信義(愛媛県西宇和郡伊方町文化財保護審議員)
  第Ⅱ部 形式分類と石工
御影石製石造物概説………………………………………西山昌孝・海邉博史・松田朝由
瀬戸内における花崗岩製石造物の拡散…………………佐藤亜聖(元興寺文化財研究所)
御影石を使用した石工たちとその系譜…………………西山昌孝(鳥取県教育文化財団)
御影石製宝篋印塔の形態的特徴と変遷…………………海邉博史(香川県善通寺市教育委員会)
  第Ⅲ部 分布と流通・宗教
御影石石造物の流通の特徴………………………………松田朝由(大川広域行政組合)
中世阿波における花崗岩製石造物の受容とその背景…大川沙織(徳島市教育委員会)
島根県の石造物と益田の御影石製石造物………………今岡 稔(島根考古学会幹事)
豊前・豊後産の石造物と流入した御影石製石造物……江藤和幸(大分県宇佐市教育委員会)
九州における御影石製石塔の動態………………………原田昭一(大分県教育庁埋蔵文化財センター)
福岡市東区箱崎松原勝軍地蔵石仏と米一丸層塔………桃﨑祐輔(福岡大学人文学部教授)
中世南九州と四国との交流………………………………福島金治(愛知学院大学文学部教授)
鹿児島県地域への関西系石塔の流入……………………橋口亘(南さつま市教委)・松本信光(奄美市教委)



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