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民衆と天皇

民衆と天皇



坂田 聡・吉岡 拓著  2,500円(税別)
四六判・230頁 ISBN978-4-86215-135-3


天皇の威を借りた時々の政治権力者により、民衆はいかに教化され、支配されたかといった言説を逆転させるべく、本書では、中世以来、天皇家との結びつきが強い山国地域をフィールドに、地域社会で特権的な地位を維持していた民衆たちの権益維持のための営為が、結果として天皇の地位の存続を規定する一つの、それもかなり重要な要因となったという事実を、戦国時代から近代におよぶ史料に即して具体的に明らかにする。


主な目次


はじめに
一 民衆の家と天皇-家と家格の成立-
二 中世の禁裏領荘園と天皇・朝廷-丹波国山国荘-
三 由緒書と天皇伝承-「山国荘名主家由緒書」の世界-
四 書きかわる家の歴史-「西家永代書留」と「古家撰伝集」-
五 近世の民衆と天皇・朝廷
六 幕末の動乱と民衆の葛藤-山国農兵隊結成への道-
七 山国隊と戊辰戦争
八 揺れる明治の勤王観-戊辰戦争後の山国農兵隊隊員たち-
九 二〇世紀の民衆と天皇・国家

おわりに
参考文献
あとがき


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