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木材の中世

木材の中世



小野正敏・五味文彦・萩原三雄編  3,000円(税別)
A5判・230頁 ISBN978-4-86215-148-3


木は日常的に必須なもので、ヒトの管理により再生・持続可能な資源となり、さらに木の資源がある山野は複数の利用者が重なりあって争奪と競合の巷となったが、中世社会はどのように木材を入手・調達し、利用・リサイクルしたのだろうか。本書では、山野資源の価値が現在よりも格段に高く、急速に商品生産と都市消費などが展開した中世社会において、木材の利用や調達がどのような手立てをもって実現されていたのかを、モノ資料と文字資料の両面から肉薄する。


主な目次


「木」資源と山野、その競合と争奪……………小野正敏(元人間文化研究機構理事)

   第1部 利用法とリサイクル
日本建築の歴史に見る木の再利用………………冨島義幸(京都大学大学院准教授)
木都の誕生…………………………………………高橋 学(秋田県埋文センター)
港湾集落における木材加工技術…………………鈴木康之(広島大学准教授)
中世都市鎌倉の木の利用と役割…………………山口正紀(かながわ考古学財団)
鎌倉の木材利用……………………………………鈴木伸哉(東京都埋文センター)

   第2部 調達法と木の効用
榑・材木の規格と木の種類………………………盛本昌広(中世史家)
材木の調達・消費と武家権力……………………高橋一樹(武蔵大学教授)
中世における樹木観・竹木観の展開……………下村 周太郎(東京学芸大学講師)

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