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中世都市の力

中世都市の力  高志書院選書4



高橋慎一朗著  2,500円(税別)
四六判・上製・230頁 ISBN978-4-86215-070-7


都市には多種多様な人々を引き付ける求心力と、彼らを長期的な定住へと導く持続力がある。本書では特に際だった力を見せた京都と鎌倉に着目し、中世都市の力の源泉ともなる寺社の位置づけを試みることで、現代の都市問題を相対化し、都市生活の内面に迫る!


主な目次


   T 都市に集う人々
1 中世の都市問題
  都市京都における文化摩擦/『古今著聞集』に見る文化摩擦/『二条河原落書』に見る文化摩擦/食文化の違い/共生への道/人口流入と人身売買
2 鎌倉期京都の地縁関係
  はじめに/紛失状に見える「在地人」/在地人の機能/おわりに
3 室町期京都の労働力
  山科家領下揖保庄の長夫/労働の具体的内容/労働の性格と日雇人夫との関係
4 室町期京都の所領管理
  冷泉院町の構造と領有/都市における定使の職務内容/定使の存在形態
   U 寺社に集う人々
5 寺社と中世都市
  都市における寺社の機能/山科寺内町の構造と性格/山科寺内町と流通・生産/文化・芸能・遊楽の場としての山科
6 寺院における僧坊の展開
  中世寺院の景観/独立僧坊の登場/伽藍僧坊の変化/新たな伽藍僧坊の建立/独立僧坊の小寺院化/大規模僧坊群の形成
7 日光山古絵図の世界
  中世の宗教都市/日光山古絵図の景観/門前の町場/僧坊と山内在家/境内と門前の町場
8 鎌倉における御所の記憶と大門寺
  はじめに/大倉御所の記憶/大門寺と定清/おわりに


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