新刊のご案内 本の購入へ
城と聖地

城と聖地 −信仰の場の政治性−   中世学研究3



中世学研究会編  3,000円(税別)
A5判・260頁 ISBN978-4-86215-211-4


武家領主の拠点と信仰の場との間には、いつからどのような関係があるのか、聖地を包摂することで支配を正当化しようとしたのか、地域の信仰の場を守るのも領主の責務だったのか、武家はみずからの本拠にいつから聖地性を求めなくなっていくのか。議論すべき問題は山積しているが、本書では各研究分野の視点から多角的に城と聖地の関係を捉え直す。


目  次



序 論……………………………………………………………中澤克昭(上智大学教授)
「城と聖地」論のアウトライン/「城と聖地」をめぐる論点の整理

中世前期武士団の本領と霊場…………………………………高橋 修(茨城大学教授)
はじめに/湯浅宗重の時代/湯浅の町場の起源/石崎屋敷/白方宿所/湯浅城の位置/おわりに

戦国城館の構造と聖地…………………………………………齋藤慎一(江戸東京博物館学芸員)
はじめに/戦国城館と聖地/聖地の理解/本拠のモデルと聖地/展望

中世山城と山岳霊場……………………………………………岡寺 良(九州歴史資料館学芸員)
はじめに/南北朝〜室町前期の山城と山岳霊場/戦国期の山城と山岳霊場

守護・戦国大名の居城と聖地…………………………………中井 均(滋賀県立大学教授)
はじめに/寺社と共存する守護の城/戦国時代の山城と聖山/各地の中小規模の山城/怖れの場としての聖なる場/織田信長の居城と聖地/地を鎮める/おわりに

織田信長の自己神格化とその舞台装置・安土城……………山下 立(安土城考古博物館主任技師)
本稿の視座/宗教思想・美術から見た人神化の様態/武将神格化と城郭/織田信長の自己神格化をめぐって/信長神の鎮座する安土山/信長神の試行と挫折、安土城の意義

近世東アジアにおける城と聖地=c………………………井上智勝(埼玉大学教授)
序/大陸部諸国の城と聖地=^島嶼部諸国の城と聖地=^結


 前のページにもどる