九州板碑の考古学
原田昭一著 5,500円(税別)
板碑とは、石面の1か所に本尊である梵字種子や像容を表現し、造立年月日・願文・偈文などの銘文を刻み込む「一観面」の塔婆である。本書では型式論・分布論・用途論を主眼とした考古学の視点に立って「九州の板碑」の成立と展開、供養塔婆から墓碑への移り変わりを明らかにする。
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序 章
はじめに/板碑の定義をめぐって/本書の構成と目的/おわりに
第1章 板碑の研究史と九州
はじめに/近世の板碑研究/大正期以降の板碑研究/全国の研究動向と本書の問題意識/おわりに
第2章 整形板碑と自然石板碑
はじめに/整形板碑/自然石板碑/おわりに
第3章 整形板碑の形態的特徴
はじめに/山型部/額 部/碑身部/基 部/台 石/背面部/整形板碑の石材/おわりに
第4章 整形板碑の始源・画期・終焉
はじめに/整形板碑の始源/整形板碑造立の画期/整形板碑の終焉/おわりに
第5章 角塔婆の成立と展開
はじめに/角塔婆の形態的特徴/角塔婆の変遷/角塔婆の梵字種子/角塔婆と経幢/角塔婆の造立環境/おわりに
第6章 磨崖梵字・梵字岩
はじめに/磨崖梵字・梵字岩の分布/磨崖梵字・梵字岩の造立期/磨崖梵字・梵字岩の形態/梵字種子の諸様相/磨崖梵字の造立背景/おわりに | ||