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戦国期城館と西国

動乱と王権  南北朝・室町時代   高志書院選書13



伊藤喜良著  3,000円(税別)
46判・270頁 ISBN978-4-86215-223-7


本書では、日本の歴史を大きく転換させた南北朝動乱を軸に据え、モンゴル戦争後の鎌倉時代後半から室町時代の義満政権までを視野に入れ、国家と王権(天皇制)の歴史を問い直す。国家は権力だけで支配できず、人々の行為を正当化させる観念的権威、王権が必要だったことを論証し、動乱の時代へと突き動かした人々の営為たる社会や文化の実相に迫る。


目  次


はじめに

T 王家と武人政権 ――権威・権力・聖性――
  1章 鎌倉末期の国家と王権 ――二つの権力の併存―― 
  補論 天皇家と武家政権
  2章 封建王政の流産 ――南北朝動乱研究と歴史学――
  3章 室町殿と治天の君 ――室町期の国家と王権をめぐって――

U コキマゼの文化と社会
  1章 バサラと寄合の文化 ――都鄙・上下を「コキマゼテ」――
  2章 太平記の歴史観 ――因果業報と異類異形のなせるわざ――
  補論 因果業報と異類異形により歴史を切る ――動乱と文学の狭間――
  3章 非農業民と南北朝時代 ――網野善彦氏をめぐって――
  4章 親房の書簡から動乱をみる ――南奥羽と北関東国人の連携――

付論 捏造と誇張の歴史学 ――後醍醐天皇像の捏造――

あとがき


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