金山衆と中世の鉱山技術 甦る山の世界
萩原三雄著 7,000円(税別)
豊かな金鉱を求めて遍歴する中世の金掘たち=金山衆がおりなす鉱山技術とは、どのようなものだったのか。本書では文献史学・鉱山史学・民俗学などの成果に加え、発掘調査に拠る考古学の知見をふんだんに取り込んで、採鉱・粉成・精錬といった技術の歴史を解き明かし、戦国期に隆盛をみせた金山経営の実態に迫る。
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第1部 金銀山の研究史
1 鉱山史研究と考古学/2 甲斐・黒川金山の学際研究
第2部 鉱山技術の考古学
1 柴 金/2 鉱山臼/3 小型鉱山臼をめぐる諸問題/4 絵巻にみる粉成技術/5 甲斐金山の鉱山技術/6 金工房跡と精錬技術
第3部 金銀山遺跡の諸相
1 東国の金山/2 越後黄金山/3 甲斐・湯之奥金山遺跡/4 丹波山金山(丹波山舟越金山)/5 佐渡金銀山遺跡/6 北海道・カニカン岳金山/7 金山遺跡における「場」と「景観」
第4部 戦国大名と金山
1 甲斐の金山と武田氏/2 甲州金成立期の一過程/3 勝沼氏館跡の金工房跡と碁石金/4 甲斐金山の中世と近世 初出一覧 萩原先生の金山研究と本書の刊行…………………………今村 啓爾(東京大学名誉教授) 参考文献一覧 | ||