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諸国往反の社会史

諸国往反の社会史



貴田 潔・湯浅治久編  6,600円(税込)
A5判・280頁 ISBN978-4-86215-252-7


京都・鎌倉という二つの権力の磁場から政治・経済・文化の諸相に強い影響を受け、小地域ごとに独自の特色が形成・獲得されてきた東海地方をフィールドに、本書では交通と流通を介して結ばれる社会の実像に迫る。なかでも馬・塩・土器等のモノと人の動き、流通の結節点となる宿・関・湊の実態と領主層との関わりに焦点をあて、東海地域の歴史を解明する。


目  次


はじめに(貴田 潔)

   第1部 行き交う人と物
牧のネットワークと交通体系………………………………高橋一樹(明治大学教授)
  ―中世前期における南関東とその周辺域を中心に―
供膳具が語る西と東―伊勢・尾張・三河―………………鈴木正貴(愛知県埋文センター)
供膳具が語る東と西―伊豆・駿河・遠江―………………池谷初恵(伊豆の国市教育委員会)
初期鎌倉幕府の文化源流としての伊豆・駿東地域………渡邊浩貴(神奈川県立歴史博物館)
  ―伊豆狩野氏の拠点とその周辺から―
駿河湾から広がる塩の流通…………………………………貴田 潔(静岡大学准教授)
  ―地域経済の多層性を捉えるために―
中世後期の東海産陶器 生産と流通………………………山本智子(瀬戸市埋文センター)

   第2部 宿・関・湊
東海道の宿と遊女……………………………………………高橋慎一朗(東京大学教授)
都鄙間における陸関の展開と在地領主支配………………湯浅治久(専修大学教授)
  ―国家的システムと在地慣習の関連から―
道・宿・関・港の実像をどう探るのか……………………伊藤裕偉(三重県教育委員会)
中世寺院の展開と東海道周辺の交通………………………服部光真(興寺文化財研究所)
  ―三遠国境南端地域を中心として―

執筆者一覧
おわりに(湯浅治久)


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